
最近では海外旅行をする際にインターネットに接続するのは当たり前になってきました。
海外でインターネットを使用する方法はいくつかありますが、無料でインターネットを利用できる「フリーWiFi」を使いたい、という機会も多いのではないでしょうか。
特に利用者に準備が必要なく無料で使用できるフリーWiFiは非常に便利ですが、その分 他のインターネット接続手段と違って気をつけるべき点が複数存在します!
最悪の場合、接続した自身のスマホやPCがウイルスに感染してしまったり、クレジットカード情報などの個人情報が抜き取られてしまったりする可能性があります。
このページではフリーWiFiを使用する際の注意点などをご紹介します。
フリーWiFiのメリット・デメリットを確認
フリーWiFiのメリット
・無料で使用できる
フリーWiFiの最大のメリットとしては基本的に料金がかからないところでしょう。
他の接続手段が最低でも1日数百円程度の料金がかかってしまうのに対して無料というのは大きな違いです。
さらに最近ではデータ通信量・使用時間の制限が無いフリーWiFiも増えているため、「1日どれだけ使っても無料」というのは最大のメリットと言えるでしょう。
・特に準備が必要ない
無線LAN機能を内蔵していれば、フリーWiFiを利用するには各自のスマホやパソコン以外に何か他の機器を準備する必要がありません。
フリーWiFi接続後も簡単な認証が必要になる場合がある程度で、他の接続手段と比較しても「インターネットを使用するまでの手間」もかからない手段と言えます。
フリーWiFiのデメリット
・使用できる場所が限られる
フリーWiFiは各施設のWiFi発信場所から数m〜数十mの範囲でしか接続できないため、そもそも接続できる範囲が大幅に限られます。
フリーWiFiスポットから大きく離れた場所以外にも、地下などの電波の受信しづらい場所ではフリーWiFiが実際には使用できない場合もあります。
大きな空港でのトランジットなど、フリーWiFiが使用できる見込みの高い施設のみを利用する場合はあまり問題になりませんが、一般的な旅行ではフリーWiFiをメインのインターネット接続手段として検討するのは難しいかもしれません。
・通信速度が遅い
フリーWiFiの通信速度については、そもそもWiFiの電波を強く受信できる状態なのか以外に、施設によって大きな差があります。
また、渡航先によっても「国をあげてフリーWiFiの普及に力を入れている」「国際空港ですらフリーWiFiが無い場合もある」など千差万別です。
通信速度が気になる場合は、事前に訪れる予定の場所のフリーWiFiの環境や普及具合を調べておいた方が良いでしょう。
・情報漏洩やウイルス感染の可能性がある
フリーWiFiを使用するうえで最も気をつけるべきデメリットがこれです。
施設によってフリーWiFiのセキュリティ対策には差があるため、何も考えずにフリーWiFiに接続した結果、クレジットカード情報などの個人情報が漏洩してしまったり、ウイルスに感染させられてしまったりする可能性があります。
「使用場所が限られる」「通信速度が遅い」は我慢することができますが、情報漏洩やウイルス感染については絶対に避けたいところですよね。
それでは安全にフリーWiFiを利用するためには何に気をつければ良いのでしょうか。
安全にフリーWiFiを利用する鉄則は2つ!
① 安全なフリーWiFiに接続する
フリーWiFiは誰でも使用できる分、常にセキュリティ面でのリスクに晒されています。
そのため、前提としてセキュリティのきちんと施されたフリーWiFiを利用しましょう。
WiFiにはいくつかのセキュリティ方式が存在し、「セキュリティなし」「WEP」と表示されている場合には、通信内容が周囲に見られても構わない場合に限って利用しましょう。
また「WPA」「WPA2」などのセキュリティ方式でも、状況次第で通信を傍受される可能性があります。
また、「施設で提供しているフリーWiFiと似た(または同一の)SSIDのアクセスポイントを勝手に作成して、誤ってアクセスしてきた人の個人情報を盗み取る」といった事例も報告されています。
「フリーWiFiに接続する段階で似た(または同一の)SSIDが検知された」「知っているサイトのURLが微妙に違う」など何かしら違和感があった場合はそのフリーWiFiの使用は避けるべきでしょう。
② 安全なサイト利用を心がける
①で説明した通り、フリーWiFiの使用には常にセキュリティリスクが付きまといます。
また、セキュリティ以外に自分の入力画面を実際に第三者から覗き見られてしまう可能性もあります。
そのため、そもそもの対策として「フリーWiFi使用時は、重要な情報(クレジットカード情報・各サイトのログイン情報・会社の機密情報など)の入力・閲覧は避ける」というのが挙げられます。
また、実際にサイトに接続する場合も「”https://”から始まるサイトにのみアクセスする」「VPN接続サービスを利用する」など通信が暗号化されているかも気をつけるとなお良いでしょう。
より安全にネットを使いたいなら「eSIM」がオススメ!
eSIMとは、SIMの差し替えをせずに通信事業者の情報を書き換えることができる内蔵型のSIMです。
eSIMは様々な活用方法がありますが、当サイトで推奨している使用方法の一つに「海外での利用」というものがあります。
海外では普段の通信会社とは別に通信手段を用意しなければ、インターネットが使用できなかったり、高額請求を受けてしまったりする可能性があります。ですが、eSIMのサービスを利用することで海外でも安い料金で通信を行うことができます。
フリーWiFiと違って料金は発生してしまいますが、WiFiルーターなどを持ち運ぶ必要はなく、通常の物理SIMと同じように扱うことができるのでセキュリティ面も安心です!


現地のフリーWiFi状況まとめ
フリーWiFiの接続状況は各国によりかなり異なります。
国ごとに主要都市のフリーWiFiの状況を調べてみました!
日本(東京)
総合評価
13.65

東京の無料WiFiは他国に比べ普及が遅れていましたが、官民合同での推進が進み、空港・鉄道・ホテルなどの無料WiFiはかなり普及してきています。
韓国(ソウル)
総合評価
16.11(東京比較 +2.46)

ソウルではプロジェクト推進により、公共施設を中心に無料WiFiエリアが大幅に拡充しました。渡航者も簡単に利用できます。
台湾(台北)
総合評価
13.85(東京比較 +2.00)

台湾はアジアでトップクラスの無料WiFi先進国です。台北市内では無料WiFiスポット「Taipei Free」を提供しており、地下街でも繋がります。
タイ(バンコク)
総合評価
9.93(東京比較 -3.72)

タイの無料WiFi普及率はやや不充分といえます。公共施設など屋内の整備は進みつつありますが、屋外の無料WiFi環境が不充分です。
アメリカ(ロサンゼルス)
総合評価
16.19(東京比較 +1.81)

道路以外、ほぼ無料WiFiが普及しています。とくに公園の普及率は他国と比べても随一です。誰でも無制限利用できるのも特徴です。
中国(北京)
総合評価
9.13(東京比較 -4.52)

中国の無料WiFi普及率はまだ充分とはいえません。大手キャリアが提供する無料WiFiサービスがありますが、契約していないと使えません。
シンガポール(シンガポール)
総合評価
11.98(東京比較 -1.67)

シンガポールでは政府主導で無料WiFi化を推進しています。登録が必要ですが、公共施設、ホテルなどで無料WiFiが使用できます。
香港(香港)
総合評価
16.19(東京比較 +2.54)

香港は世界でもっとも無料WiFiが普及している都市の一つです。渡航者でも条件なしで使えます。道路以外は、ほぼWiFiが繋がります。
オーストラリア(メルボルン)
総合評価
15.37(東京比較 +1.72)

公共エリアにおける無料WiFiの充実度は世界屈指です。利用方法も利用規約に同意するだけなので渡航者も手軽に利用できます。
フィリピン(マニラ)
総合評価
12.04(東京比較 11.61)

マニラでは飲食店やショッピングモールの無料WiFiは拡充していますが、公共施設、交通機関の整備がまだ遅れています。
インドネシア(ジャカルタ)
総合評価
12.70(東京比較 -0.95)

空港や飲食店、公園の無料WiFi普及は進んでいますが、鉄道などの普及は今後の課題でしょう。利用制限がなく渡航者が安心して利用できます。
マレーシア(クアラルンプール)
総合評価
12.20(東京比較 -1.45)

ホテルや飲食店などサービス関連では無料WiFi提供が進んでいます。公共機関での普及は今後進むと思われます。利用制限はありませんが、一部有料の場合もあります。
NTTコミュニケーションズ株式会社:海外都市部の無料Wi-Fi状況に関する調査