eSIMとは | メリットとデメリット

eSIMとは

eSIM」とは「embedded(=組み込み型) SIM」の略で、従来のようにSIMカードの差し替えをせずに通信事業者の情報を書き換えることができる内蔵型のSIMです。

eSIMは様々な活用方法がありますが、当サイトで推奨している使用方法の一つに「海外での利用」というものがあります。

海外では普段の通信会社とは別に通信手段を用意しなければ、インターネットが使用できなかったり、高額請求を受けてしまったりする可能性があります。

ですが、eSIMを活用することで海外でも安い料金で手軽にインターネット通信を行うことができます。

海外で使えるeSIMサービスの多くはテザリング機能を使えるので、スマホ利用以外に「パソコン」や「タブレット端末」を利用するためのポケットWiFi代わりにも用いることもできます。

なぜ海外でeSIMが必要になるのか

海外旅行では通信費用の節約のため、現地のフリーWiFiを使用しようと考える方もいると思います。

しかし、無料のフリーWiFiの普及は国によって異なり、都市によっては繋がりにくいところもあります。海外主要都市の無料WiFiの普及状況について調べてみました。

日本(東京)

総合評価
13.65

東京の無料WiFiは他国に比べ普及が遅れていましたが、官民合同での推進が進み、空港・鉄道・ホテルなどの無料WiFiはかなり普及してきています。

韓国(ソウル)

総合評価
16.11(東京比較 +2.46)

ソウルではプロジェクト推進により、公共施設を中心に無料WiFiエリアが大幅に拡充しました。渡航者も簡単に利用できます。

台湾(台北)

総合評価
13.85(東京比較 2.00)

台湾はアジアでトップクラスの無料WiFi先進国です。台北市内では無料WiFiスポット「Taipei Free」を提供しており、地下街でもWiFiが繋がります。

タイ(バンコク)

総合評価
9.93(東京比較 -3.72)

タイの無料WiFi普及率はやや不充分といえます。公共施設など屋内の整備は進みつつありますが、屋外の無料WiFi環境がまだ不充分です。

アメリカ(ロサンゼルス)

総合評価
16.19(東京比較 +1.81)

道路以外、ほぼ無料WiFiが普及しています。とくに公園の普及率は他国と比べても随一です。誰でも無制限利用できるのも特徴です。

中国(北京)

総合評価
9.13(東京比較 -4.52)

中国の無料WiFi普及率はまだ充分とはいえません。大手キャリアが提供する無料WiFiサービスがありますが、契約していないと使えません。

シンガポール(シンガポール)

総合評価
11.98(東京比較 -1.67)

シンガポールでは政府主導で無料WiFi化を推進しています。登録が必要ですが、公共施設、ホテルなどで無料WiFiが使用できます。

香港(香港)

総合評価
16.19(東京比較 +2.54)

香港は世界でもっとも無料WiFiが普及している都市の一つです。渡航者でも条件なしで使えます。道路以外は、ほぼWiFiが繋がります。

オーストラリア(メルボルン)

総合評価
15.37(東京比較 +1.72)

公共エリアにおける無料WiFiの充実度は世界屈指です。利用方法も利用規約に同意するだけなので渡航者も手軽に利用できます。

フィリピン(マニラ)

総合評価
12.04(東京比較 11.61)

マニラでは飲食店やショッピングモールの無料WiFiは拡充していますが、公共施設、交通機関の整備がまだ遅れています。

インドネシア(ジャカルタ)

総合評価
12.70(東京比較 -0.95)

空港や飲食店、公園の無料WiFi普及は進んでいますが、鉄道などの普及は今後の課題でしょう。利用制限がなく渡航者が安心して利用できます。

マレーシア(クアラルンプール)

総合評価
12.20(東京比較 -1.45)

ホテルや飲食店などサービス関連では無料WiFi提供が進んでいます。公共機関での普及は今後進むと思われます。利用制限はありませんが、一部有料の場合もあります。

NTTコミュニケーションズ株式会社:海外都市部の無料Wi-Fi状況に関する調査

参照:https://www.ntt.com/content/dam/nttcom/hq/jp/business/services/mobile/discount-byod/050plusbiz/service_kaigai/pdf/wi-fi_research.pdf

フリーWiFiは空港などで利用する分には比較的安定もしやすいですが、セキュリティ面のリスクに加えて、時間制限や街なかでの接続の不安定さなどは否めないのが実情です。

海外eSIM・WiFiレンタル・ローミング・SIM・フリーWiFiを比較

接続の種別メリットデメリットこんな人におすすめ
eSIM

・スマホ以外の機器を持ち運ぶ必要がない。
・必要な期間だけ利用期間を決められる。
・オンライン上で手続きが完結する。
・eSIM対応機種でないとそもそも使用できない。
・使用開始時に一旦フリーWiFiなどに接続する必要がある。
・余計な荷物を持ちたくない人
・面倒な設定が苦手な人
・料金を抑えたい人
海外WiFiレンタル

・必要な期間だけレンタルすることができる。
・設定が簡単で、到着後すぐにインターネット接続ができる。
・1台のWiFiで複数の端末を同時接続することが可能。
・常に持ち運ばなければならない。
・バッテリー内蔵なので充電が必要。
・通話は対象外。
・SIMに比べると料金が高い。
・海外で通信量を多く使う人
・渡航先で複数の端末を使う人
・面倒な設定が苦手な人
携帯電話ローミング

・必要な期間だけ利用期間を決められる。
・スマホ以外の機器を持ち運ぶ必要がない。
・日本の電話番号が使える。
・契約したスマートフォンでしか使えない。
・通話料は別途にかかる。
・少ないデータ量で契約している場合、渡航先でデータ量が足りなくなる。
・余計な荷物を持ちたくない人
・面倒な設定が苦手な人
プリペイドSIM

・料金が安い。
・渡航先の空港で安く購入することも可能。
・プリペイド通話分が含まれているSIMカードもあり、海外用の電話番号も取得できる。
・SIMロックが解除されたスマートフォンにしか使えない。
・スマホの機種によっては設定が面倒。
・渡航先によっては、すぐに繋がらない場合がある。
・1台のスマートフォンに1枚必要。
・海外で通信量を多く使うが、料金は抑えたい人
フリーWiFi

・時間制限の可能性もあるが、無料で使用できる。・セキュリティ面に不安があり、情報漏洩のリスクがある。
・安定して繋がらない場合がある。
・とにかく通信料を抑えたいという人

eSIM

eSIMは5つの方法の中で全てのバランスがもっとも整っています。

手軽さや料金の安さなど、どこを比較しても他の手段に大きく劣っているところがありません。

海外WiFiレンタル

海外WiFiレンタルは平均ポイントが高く、特に同時接続に優れています。

ただ、ルーターを持ち歩く必要があるのが欠点ではあります。

携帯電話ローミング

携帯電話ローミングは使いやすさと安全性は非常に高いです。

ただし、料金面はそこまでお得とはいえず、通信速度も遅めという結果が出ています。

プリペイドSIM

プリペイドSIMは料金が比較的安い上に通信速度も速く、安全性も高い優れものです。

ただし、申し込み易さや使い易さには難点があり、1枚のSIMで1台のスマホにしか使えません。

フリーWiFi

フリーWiFiは基本的に無料で使えますが、通信速度や安全性を求めることは難しいでしょう。

他の通信方法が繋がりにくいときやデータ量を節約したいときなどに補助的に利用するのが良いでしょう。